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ビートルズ国内デビュー曲の謎⑨

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「ビートルズを観た」(音楽出版社、2016年)
リアルタイマーの武道館公演観戦記や当時の思い出話は楽しいですね。
一応私もリアルタイマー(TV観戦派)ですが、話楽しくないですか?



 真実解明の旅も佳境に入ってまいりました。と言いつつ、デビュー発売日(2月5日?)が特定出来るほどの決定的な光はまだ見えていません。最近出版された「ビートルズを観た」を読みながら、何かヒントがないものかといろいろと想いを巡らせております。証言インタビューに登場されている岩淵三永子さんの記事を読んでいたら、「ビートルズ来日を初めて知ったのは、何の媒体でしたか?」の質問に対し、「当時書いていた日記を読み返してみたら、ラジオでした。」というのを見つけました。これだ!レコード会社に当時の資料が残っていないのなら、ファンの記録(日記)も有効なソースになり得るのではないか。この本には「体験者アンケート」という項目があり、30名以上の回答が寄せられているのですが、せめてもう一つ質問事項を加えてほしかった。

(質問8)「プリーズ・プリーズ・ミー」「抱きしめたい」の購入日を記した日記及びレコードをお持ちでしたら、その日付を教て下さい。(来日公演とは関係ない?)







rc201608.jpg  デル・シャノンJET-1427
「レコード・コレクターズ」2016年8月号  デル・シャノン/フロム・ミー・トゥー・ユー<JET-1427>

 レココレの最新号のレターズ欄に、「1964年の佐賀の街角では」というタイトルの記事が掲載されました。街角男デル・シャノンの64年のヒット曲「フロム・ミー・トゥー・ユー」を一瞬連想してしまうタイトルですが、何とこれが私の願望をドンピシャ叶えてくれている内容なのです。佐賀市在住の上田恭一郎さんの奥さんが当時購入された「プリーズ~」「抱きしめたい」のレコード・ジャケットに購入日が記してあるとのこと。ちなみにその記述は以下の通りです。

「プリーズ~」 2月22日(プレスマーク(以下PM)はA4)
「抱きしめたい」3月17日(PM:B4)

前回紹介した石附さんといい今回の上田さんといい、レココレ・レターズ欄恐るべし!
これはあくまで個人の記録であり絶対的なものではありませんが、少なくともその時点でレコードが市場に出回っていた証拠には成り得ると考えます。さらに3枚目の「シー・ラヴズ・ユー」ですが、これが驚くなかれ何とも物議を醸した内容なのです。

「シー・ラヴズ・ユー」 4月6日(PM:C4、D4の複数刻印→64年4月プレス)

この記録は、プレスからインターバル6日以内で発売に至ったということを示しています。これは特例と考えるべきなのか、何かの手違い(チェック・記入ミス等)なのか。PMはあくまでも発売日を特定するための(強力な)有効材料であって決定材料ではありませんが、この記事が真実ならば、「抱きしめたい」の初回PMが仮にB4であっても2月5日の発売も考えられるということになります。いずれにせよ、精査が必要な今後の課題ということにさせていただきます。








diary.jpg   エルヴィス・プレスリーSS-1084◎
村岡ポップス日記、全13巻(1959年~68年)    エルヴィス・プレスリー/思ひ出の指環<SS-1084>
シュウカツの一環として廃棄されるところをかろうじて救出


 さて日記の話に戻りましょう。10年前の「60年代ロックLP図鑑」でビートルズのLP発売日を解明している時、大村さんと「究極の真実は、当時の少年少女の日記に隠されているのではないか」などと話したことがありました。来日公演に関しても、私自身“レコード買取”という仕事をきっかけに、これまで数多くの武道館体験者からお話を訊かせていただく機会を持つことが出来ました。そんな中から、以前ブログでも紹介させていただいたMさんこと村岡英子さんの日記を紹介させていただきます。村岡さんは先日の浅草セールにも来ていただいたのですが、今でも現役バリバリのポップス少女?です。当時高校生だった62年にボビー・ヴィー・ファンクラブに在籍していた関係で“二人ベンチャーズ”の初来日公演も経験され、ビートルズにはFENで出会い、その後怒涛の64~5年を経て燃え尽き、武道館公演ではちょっぴり冷めていたとも言われています(前年経験したアニマルズ公演が強烈だったことが原因のようですが)。そんな村岡さんにお願いして、ビートルズ関連の箇所だけピックアップしての公開が叶いました。ご協力感謝いたします。


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「今日から1964年」という響きがいいですねえ。「TOP20」はFENのチャート番組からの聴き写しメモです。ヒアリングによるため、3位「アイワナホージューヘン(ザ・ビィードルス)」となっているのが何ともリアル(初めてバンド名を耳にされたと思われます)。


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FENのビートルズ特集。村岡さんは国内放送よりFENが中心だったようでその点ちょっと残念ではありますが、既成のポップスからビートルズ熱中に切り替わって行く様子が伝わって来ます。

「(ビートルズ)ステキよ イギリスのクリフ こんなの問題じゃない プレも」

ちなみに村岡さんのハジレコは、中学1年の時(1958年)に買ったエルヴィスの
「思ひ出の指環」とのこと(あの大滝詠一がエルヴィスに出会う4年前)。

そして2月11日の日記に決定的な1行が。

「プリーズ・プリーズ・ミー 夕日に赤い帆 を買う(レコード)」

買われたのは大井町のシブヤ楽器店(村岡さんは何とその2か月後からここに勤務されます)。強烈なポップス女子高生だったためビートルズとファッツ・ドミノという組み合わせとなっていますが、もし「抱きしめたい」が店頭にあったら「夕日に赤い帆」をやめて間違いなく買っていたと言われています。


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「抱きしめたい」は14日に買われているようです。11日は売り切れていたのか、未入荷(未発売?)だったのか。
大村本に「国際ニュース」でビートルズを採り上げたことが書かれてありますが、TV欄での記述はないようで、放映時期は“2月中旬~下旬(?)”となっています。村岡日記で17日に放送されたことが分かりますね。


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ラジオで聴いた回数をメモしてるなんて、並みのポップス少女ではありません。そんな村岡さんはその後64年4月のシブヤ楽器店をスタートに、京橋堂西銀座店(64年11月~67年10月)、十字屋銀座本店(67年12月~72年8月)と、ビートルズ国内現役時代にほぼ完璧にレコード店に勤務されることとなります。「東京オリンピックの頃、LPの帯で、ビニール袋に引っかかって入れにくいのがあったのよ。」って、それ「半かけ帯」のことですよ、村岡さん。






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発売日より4日早く納品されたLP

 一方で、こうした日記の記述に対してシビアな意見があるのも確かです。プレスマークの発見者でもある柳生さんは、「(メーカーからレコード店への配送は、)1960年代はよりコントロールされていない状況だったでしょう。どこの地域でもビン・ポイントで発売日の前日に店頭着させる、なんてことは無理です。ですので「11日に買った」という事実があったとしても、発売は5日か10日と決めつけない方がいいと思います。15日発売の可能性も充分あると思います。私自身、1967.7.5発売のサージェントが1967.7.1にエサ箱に入っていたのを明確に記憶しています。(お茶の水の店)」と語られています。やはり実際の「流通日」と「発売日」は別物と考えないといけない、ということなのですね。






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ハッピ似合ってます。決めるときはちゃんと決めますねえ。

 大村さんから、7月1日に行われたシンコーミュージック主催のビートルズと日本」トーク・イベントのメインテーマ「ビートルズの日本盤レコードの発売日はいつか」の主要な内容報告が届きました。このトークのポイントを要約すると、
「発売日の決定権はすべてメーカーにある。今や重要な意味を持ってしまった日本デビュー曲と発売日は、メーカーの一存で決まる(戸籍上は)」
「(デビュー盤の発売日は)現時点では特定不能。但し、戸籍上では「抱きしめたい」がファースト・シングルのデビュー曲」と結論づけられています。ただし
「デビュー・シングルの戸籍は、流通実態との乖離が大きい可能性があり、“デビュー”は様々な定義・解釈が可能。“戸籍”の側面だけで片付けるべき問題ではない」との補足もされています。


 現在メーカーが提示している直近の発売日は、CD「JAPAN BOX」のライナーに書かれている発売日ということになるようです。ということは、デビューLPは“64年4月5日”のままであり、当然デビュー・シングルも「抱きしめたい」“64年2月5日”のままということになります。それでいいんですか?それでいいのなら、国内デビューから30年後と解釈して94年2月5日にオープンした当店は、店名をジスボーイからアスクミーホワイに変えなくてすみますが・・。2号店を来日から30年後の96年6月29日にオープンしたことは問題なさそうですが、こんなビートルズ関連日の遊びを繰り返して来て、気が付いてみたら“ビートルズ国内盤発売日のアジテーター”となり果てているのも、考えてみたら必然の結果なのかもしれません。次回の最終回では、足元グラグラの根拠で成立している現在のデビュー曲定説(戸籍)を、直近の提示ではなくメーカーの示した別の提示に光を当てることによって解明したいと考えています。
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